【地域の子どもたちの未来をつくる】高校生研修を開催しました!
こんにちは!就労継続支援B型事業所「りんぐす」です。
暦の上では春が近づいてまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
「りんぐす」では、利用者さんが安心・安全に、そして自分らしく働ける環境づくりを何よりも大切にしています。しかし、私たちの役割はそれだけではありません。地域の一員として、次世代を担う子どもたちの将来に寄り添い、共に歩むこともまた、私たちが掲げる大切なミッションの一つです。
昨年11月には中学生の「チャレンジワーク」を受け入れ、地域の子どもたちの瑞々しい感性に触れることができました。そして先日、私たちは新たな試みとして、「高校生の初めての研修」を2日間にわたって開催いたしました。
今回は、その密度の濃い2日間の様子を、スタッフの想いと共にじっくりとレポートしていきたいと思います。
Contents
1日目:自分を知り、未来を描く「マインドセット」の研修
1日目は、いきなり作業に入るのではなく、まずは「自分自身」と向き合う時間からスタートしました。テーマはズバリ、「夢の叶え方」です。
高校生という時期は、進路や将来について大きな期待を抱く一方で、漠然とした不安も感じやすい繊細な時期です。「自分には何ができるんだろう?」「自分に向いている仕事って何だろう?」そんな問いに対し、りんぐすらしいアプローチで一緒に答えを探していきました。

① 自己認識と自己承認:自分の「宝物」を見つける
研修の冒頭では、「自己認識」と「自己承認」を見直すワークを行いました。
人間、自分の欠点には気づきやすいものですが、自分の「能力」や「素質」といった強みにはなかなか無自覚なものです。ましてや「自分が見えていない自分の良いところ」を見つけるのは、一人では難しい作業です。
以下のような対話を重ねました。
- 「あなたがこれまで夢中になったことは?」
- 「人から褒められた些細なことは?」
- 「自分では当たり前だと思っているけれど、実は得意なことは?」
今回参加してくれた2人の高校生も、最初は少し照れくさそうにしていましたが、対話を深めるうちに、自分の内側に眠っている可能性に気づき始めたようでした。自分を認め、肯定することは、将来設計(キャリアデザイン)の強固な土台となります。このワークを通じて、彼らの表情が少しずつ自信に満ちたものに変わっていく様子が非常に印象的でした。
② 「仕事」と「作業」の違いを知る
午後からは、少し視点を変えて「仕事と作業の違い」をテーマに、楽しくワークを行いました。
皆さんは、この違いをどう考えますか?
「作業」……決められた手順をこなし、目の前のタスクを完了させること。
「仕事」……その行動を通じて、誰を笑顔にするのか、どんな価値を提供するのかという「目的」を果たすこと。
りんぐすでは、単に手を動かすことだけを「仕事」とは呼びません。自分が行った工程の先に、それを受け取る誰かがいて、その人の暮らしが豊かになる。その「繋がり」を意識することこそが働く喜びであると伝えています。
高校生たちには、この概念をゲーム感覚のワークで体感してもらいました。「ただ箱を組み立てる」のと、「贈る相手を思い浮かべて箱を組み立てる」のでは、スピードも丁寧さも、誠意も全く違うことに気づいてもらえたようです。
2日目:ものづくりの現場へ。実践から学ぶ「働くこと」
座学でマインドを整えた2日目は、いよいよ実践編です。りんぐすが誇る「ものづくり」の現場に深く入り込み、実際の業務を体験してもらいました。
午前:畳表の検品と工場見学
午前中のメインメニューは、「畳表の検品作業」です。日本の伝統文化を支える畳ですが、その品質を守るためには驚くほど繊細な目が必要です。
工場見学で、大きな機械が動く迫力や、職人たちの真剣な眼差しを肌で感じた後、実際に検品に挑戦してもらいました。
- 畳に傷や汚れがないか?
- 織りにムラはないか?
- 不具合があれば、どう修正するのか?
普段、何気なく踏んでいる畳の裏側に、これほどまでの「こだわり」と「チェック体制」があること。高校生たちにとっては、まさに未知の世界への挑戦だったはずです。目を凝らして小さな違和感を探す彼らの集中力は、ベテランスタッフも驚くほどでした。

午後:協力して運ぶ、スタンプを押す。連携の重要性
午後からは、より体を使う作業にシフトしました。
1. 畳表の運搬作業(10帖巻き)
10帖分に巻き上げられた畳表は、想像以上の重量があります。これを熱処理の機械まで台車で運ぶのですが、1人ではバランスを崩しやすく、危険も伴います。
ここでは、「二人で協力すること」を学してもらいました。お互いに声を掛け合い、タイミングを合わせて台車に乗せる。一人では重くて大変なことも、二人ならスムーズに、そして安全に終わらせることができる。チームワークの本質を、体感として学んでくれた瞬間でした。

2. 品番スタンプ押し
検品が終わった製品に品番のスタンプを押す作業。一見シンプルに見えますが、これも立派な出荷工程の最終段階です。曲がらないように、掠れないように、一つ一つ丁寧に。午前中に学んだ「仕事と作業の違い」を思い出し、「このスタンプ一つが、お客様への信頼に繋がるんだ」という意識で取り組んでくれました。

振り返り:2日間で得たもの、見えた景色
研修の最後には、2日間の振り返りを行いました。2人の高校生からは、今の彼らの等身大な、そして力強い言葉を聞くことができました。
「自分のやりたい事が分かった気がする。」
「自分の選択に自信を持って、自分の意志で進路決めします。」
この言葉を聞いたとき、私たちスタッフも熱いものがこみ上げてきました。研修を通じて自分自身を見つめ直し、自分の足で未来へ進もうとする意志。そのきっかけの場所に「りんぐす」がなれたことを誇りに思います。
「りんぐす」で実際に働いている利用者さんの姿も、彼らの目にはどう映ったでしょうか。障がいの有無に関わらず、一人ひとりが自分の役割を持ち、誰かのために一生懸命働く。その「当たり前で、尊い日常」に触れたことが、彼らの将来の選択肢を広げる大きな力になれば、これほど嬉しいことはありません。

りんぐすが地域にできること、続けていきたいこと
今回の高校生研修を通じて、私たちも改めて気づかされたことがあります。それは、「働くことは、生きることの一部であり、自分を表現する手段である」ということです。
将来どのような道に進むべきか、今の自分に何ができるのか。そんな悩みを抱える若者たちに、「働く」というイメージをポジティブに持ってもらうこと。そして、「りんぐす」という場所が、彼らにとって一つの選択肢や、心の支えになること。
私たちは、利用者さんが安心・安全に働ける場所を守ることを大前提としながら、同時に、地域の子どもたちが未来を切り拓くお手伝いも続けていきたいと考えています。
「自分なんて……」と下を向くのではなく、「自分にはこんな良いところがある!」「これなら貢献できる!」と胸を張って言える人を、この地域に一人でも増やしていくこと。それが「りんぐす」が地域に恩返しできる一つの形だと信じています。
最後になりましたが、今回研修に参加してくれた2人の高校生、そして送り出してくださった関係者の皆様に心より感謝申し上げます。
2人がこれから歩んでいく道が、希望に満ちたものであることをスタッフ一同願っています。もし、道に迷ったり、少し疲れたりした時は、いつでもこの工場を思い出してください。ここには、一生懸命に働き、お互いを認め合う温かい仲間たちがいます。
りんぐすはこれからも、利用者さんと共に成長し、地域の若者の未来に寄り添い続けます。これからも、私たちの活動の様子を定期的にお伝えしていきますので、どうぞ楽しみにしていてくださいね!
