絵をきっかけに、自信が少しずつ 〜得意なことを活かせる場所で、自分らしさを育む〜
こんにちは。就労継続支援B型事業所りんぐすです。
いつもブログをご覧いただきありがとうございます。
りんぐすでは、利用者さん一人ひとりの「得意」や「好きなこと」に目を向けながら、日々の作業や関わりを大切にしています。
今回は、絵を描くことが得意なある利用者さんの取り組みをご紹介します
午後1時間の通所から
リングスでは、利用者さん一人ひとりの「得意」や「好きなこと」に目を向けながら、日々の作業や関わりを大切にしています。
今回は、絵を描くことが得意なある利用者さんの取り組みをご紹介します。
その方は、午後の1時間だけ通所されています。
当初は人との会話があまり得意ではなく、作業中も静かな時間を過ごされていましたが、作業には丁寧に取り組まれ、まっすぐな集中力が印象的でした。
ある日、その方が社長との会話の中で「今度、社長の似顔絵を描いてきますね」と話してくださいました。
その言葉どおり、数日後には紙いっぱいに描かれた社長の似顔絵を持ってきてくださり、スタッフ一同とても驚きました。
その絵は、柔らかなタッチと細やかな観察力で描かれており、表情や雰囲気がよく捉えられていました。
社長もその出来栄えに目を見張り、「本当によく見てくれているな」と感激していました。
少しずつ広がる“絵の輪”
その出来事をきっかけに、その方は職員一人ひとりの似顔絵を描き始めてくださっています。
現在も描き進めている最中で、事務所には少しずつ似顔絵が増えており、それを見たスタッフから自然と笑顔がこぼれる場面も見られます。
「次は何を描くのかな?」といった会話が生まれることで、施設内に穏やかな空気が流れています。
職員も、同じように“スタッフの似顔絵”を描いてみることにしました。
利用者さんと同じ対象(スタッフ)をそれぞれが描くことで自然と絵を通じた交流の場が広がっています。
「どこをどう見て描いたんだろう?」と、互いに話しながら完成を待つ楽しみも生まれました。
絵を描くことが、単なる作品づくりにとどまらず、コミュニケーションのきっかけとなっていることを私たちは感じています。
絵が伝える、ことば以上のもの
言葉での表現が得意でなくても、絵という手段を通して、相手への関心ややさしさを伝えることができる。
描かれた似顔絵には、その方の丁寧なまなざしと気持ちが込められており、受け取る側にもその温度が伝わってくるようです。
得意なことを活かせる場所として
リングスでは、「働くこと」だけでなく、「その人の得意なことや好きなことを活かすこと」にも重きを置いています。
今回のような取り組みが、本人にとっての自信や役割につながること、そして周囲との関係性を築くきっかけになることを、私たちは大切に考えています。
今後は、リングスの雰囲気に少しずつ慣れてこられたタイミングで、工場での軽作業にも挑戦していただきたいと考えています。
また、描かれた作品についても、マルシェなどのイベントで展示・販売を行うことで、ご本人の得意を社会とつなぐ新たな機会になればと準備を進めています。
利用者さん一人ひとりが自分らしく過ごし、安心してその力を発揮できるよう、これからもスタッフ一同、寄り添った支援を続けてまいります。
おわりに
小さな行動や取り組みが、誰かとのつながりを生み出し、周囲を明るくする
今回のエピソードを通して、あらためてその大切さを実感しました。
これからもリングスは、利用者さんと共に学び合い、支え合いながら、温かい居場所づくりを進めていきます。
見学やご相談など、どうぞお気軽にお問い合わせください!